借り初めのひみつきち

仮ブログです。

Kano PC

教育用パソコンとかいう奴らしいです

元は5万円くらいしたようですが、現在は2万円くらいで手に入るので購入してみました。 結論から言うと、ハードウェアはゴミです。これを買うくらいなら mouse の E10 の方がはるかにマシです。

windows がギリギリ動くスペックで実用性はありません。 見た目は 2in1 の形に見えますが、分厚く重いのでタブレットとして使うのは無理があります。

独特なアプリが付属しているのは興味深いですが、 CPU の説明に嘘があったり色々最適化が甘いです。

以降は自作 OS (myos) の観点から

Landscape 液晶です (超重要)
Portrait 液晶のような小細工しなくてもちゃんと画面描画できます。
しかし、同じ CPU で Portrait 液晶の mouse E10 の方が gbench が高速に動作します。謎です。

キーボードはボゴピンで接続する USB HID となっています。 独自コネクタで作りが甘いせいか、接続不良で Address Device コマンド発行時に USB Transaction Error になりやすいです。

この HID デバイスには Interface が2個あって、1個目は HID Boot Keyboard となっていて概ね普通のキーボードとして振る舞います。

顔文字の刻印された謎のキーを押すと 08 00 37 00 00 00 00 00 という謎のデータが送られてきます。 これは Left GUI + "." と解釈され、 windows 上では絵文字パットが起動します。 *1

問題は2番目の Interface で、クラスコードは HID Boot Mouse になっているのでトラックパッドのように見えますが、 実際の内容をみるとそれ以外のデータ (キーボードのマルチメディア制御キーなど) も送られてきます。

ファームウェアのバグなのか、特定のキーを押したときに 02 00 00 という謎のデータが一緒に送られてくることがあります。 これはレポートの定義と矛盾した謎データに見えます。

なお、執筆時点の myos では肝心のトラックパッドのデータを取得できていません。

windowsバイスマネージャの状況証拠から USB HID 接続の可能性が高く、 chromeOS でも普通に使えたので特殊なドライバは必要ないと思います。

HID デバイスに Usage 000D_000E (Device Configuration) というものがあって、そこで何か設定しないとダメな感じがしますが、レポートのパースに失敗しているのか有効なデータを設定することができていません。

繰り返しになりますが、これを買うくらいなら mouse の E10 の方がマシです。

*1:厳密には最初に 08 00 00 00 00 00 00 00 が送られて、 Left GUI を押したと認識させた一瞬後に "." のデータが来ます