借り初めのひみつきち

仮ブログです。

最小のEXEファイル?

EXEファイルにはいろいろ形式がありますが、現在主流なのはPEという形式です。

これはもともとUN*X方面で使われていたCOFFという実行ファイルの形式にWindowsのために必要な機能を拡張したもので、PE-COFFなどの名称で呼ばれることもあります。
本家UN*X系OSではCOFFでは機能が不十分になったために現在ではELF形式が主流となっていますが、Windowsの世界ではCOFFを独自拡張したPE形式をそのまま使い続けています。
そもそもEXE形式はMS-DOS用の実行ファイル形式だったMZ形式から始まり、いくつかの追加ヘッダをつけた亜種があり、最終的に追加でPEヘッダを付けたPE形式が現在の主流となっています。

そういう経緯で生まれた形式のため、MZからPEに辿るまでの互換性のための項目があったり、元々のCOFFにあった今では使われていない機能があったり、PEで拡張された項目にもあまり使われていない機能があったり・・・よく見るとけっこうスカスカです。

そして、スカスカのヘッダーの使われていない部分を切り詰めて小さい EXE ファイルを作る遊びが一時期流行りました。
世界レコードが何バイトかは知らないですが、ハローワールドが256バイト切れた時代もありました。

Windows XP SP2 がでたとき、実は密かにヘッダーのチェックが厳しくなっていて、それまで使えたテクニックのいくつかは修正が必要でした。その後、遊びも下火になってぼく自身もほとんど忘れたまま何年も経ちました。

EXE ファイルはどこまで小さくできるか限界を探すという懐かしい話題を見かけ、昔を懐かしんで古い最小バイナリたちを見てみると Windows 10 ではどれも動かなくなっていました。

そこで現在の最小らしいバイナリを改良していったところ、ある程度小さくすることには成功しました。
しかし、いじっていくと突然バイナリを生成した瞬間マルウェアに感染しましたと出てきてバイナリが消滅しました。

どうもマルウェアの中にはヘッダの値がでたらめなものがあるため、最近はチェックが厳しくなっているのだそうな・・・

ぼくはただゴルフを遊んでいただけなのに、突然警察が来てこの場所は違法になったってボールを没収して行くのです。
ぼくの目にはこないだまで普通に遊べたただの空き地にしか見えないのに。