借り初めのひみつきち

仮ブログです。

2023-01-01から1年間の記事一覧

2023年のご活躍

今年一年の活動を振り返ってみます。 シンプルでそこそこの圧縮率が出る組み込みに有用な非可逆画像フォーマット「MPIC」を作りました。 neriring.hatenablog.jp また、去年作った画像ツールをMPICに対応しました。 最初は画像の表示と保存しかできないアプ…

RISC-V で自作OS

じだいは RISC-V です。 github.com RISC-V とは Windows でよく使われている x86 は 40 年以上前から基本的に互換性を持ったまま拡張を続けた結果、現代ではほとんど必要ない機能との互換性のためにかなり複雑な仕様になっています。 また、 Arm に比べると…

QEMU RISC-V virt マシンで VGA を使う

さいきん QEMU RISC-V virt マシンで何ができるか色々探していたところ、なんと VGA が使えることがわかったので記事を書きます。 github.com 最新の RISC-V で古き良き VGA が動いてるのが面白いだけです。実用性はあまりありません。笑 解説 qemu で virti…

Intel APX

面白そうな拡張が発表されたようです。 www.intel.com Intel APX は一言で言うとx86汎用命令のAVX化です*1 AVX では新しいプレフィックスを追加することで今までの SSE 命令ではエンコーディングできない機能が追加されました。 APX もこれに似ていて、今ま…

MYOS の現状

前回の記事でチラッと触れたものの正式な告知をしていなかったのでここで現状をまとめます。 もともと MYOS の実装には Rust の nightly の機能が必要だったため、 nightly の機能を積極的に使っていました。 nightly の機能は安定化されていないため、今ま…

x86S

Intel が 64bit モードのみのサブセットの x86 アーキテクチャを検討中という噂が流れてきました。 www.intel.com 検討始めるのが10年遅くないですか? ここから普及するまでまた何年もかかるのに… x86 の枷 以前ぼくのブログでも紹介したことがあるように、…

ハイブリッドアーキテクチャ

第12世代 Intel プロセッサの最大の特徴は、高性能コア (Performance の P) と高効率コア (Efficient の E) によるハイブリッドアーキテクチャを採用していることです。 これは Arm で big.LITTLE と呼ばれていたものによく似ていて、 ひとつのプロセッサで…

非可逆圧縮作ってみた

シンプルな非可逆圧縮を作ってみました。簡単な処理しかしていません。 github.com 組み込み向けに設計したのでデコードのメモリ消費は抑えてあり、圧縮後の画像は16bitカラー相当になります。 *1 また、以下のような画像は苦手です。 モノクロ画像 もともと…

自作OSの描画が遅い理由 - MTRR と WriteCombining

自作OSで描画重視のプログラムを作っていると、本来スペックが高いはずの機種で思ったほど描画速度が出ない現象に遭遇することがあります。 memtest などでベンチマークを取ってみるとメモリの転送速度は十分に出ているはずなのに、実際に描画してみると単純…